カスタマーリングスの導入事例(ミズノ様)

「ミズノを好きになってもらえる ロイヤルカスタマーを1人でも多くしたい」。 マーケティング・オートメーション導入で単純作業から解放され、メールでお客様へのおもてなしに心を尽くし、売上アップを実現するミズノ公式のECサイト「MIZUNO SHOP」
ミズノ株式会社
リテイル営業部 次長 石井氏
リテイル営業部 ネット販売課 アシスタントマネージャー 伊藤氏
サマリ:導入前の課題と導入後の成果
導入前の課題
- 特定条件に当てはまる会員にメールを送る際、その都度、該当会員を手作業でリストアップする手間が発生していた
- メールマーケティングの成果を確認できるのは月1開催の会議だけ。施策単位で把握できず
導入の理由
- 既存顧客に向けて心を尽くしたおもてなしのメールを送ることで、
- 1人でも多くのロイヤルカスタマーを育てたい
導入後の成果
- メルマガ経由の売り上げが、2013年:121%アップ、2014年:166%アップ
- メール配信は、ほぼ自動化。単純作業から解放され、企画から実施までの時間が2分の1ほどに縮まり、メールマーケティングのシナリオを強化出来たことで売り上げがアップ
- あらゆる施策の成果を関係者全員がすぐ簡単に確認可能に。リアルタイムに成果が見える化されることから、新しいアイデアが発想されて仕事が楽しくなった。
売上アップのため、ロイヤルカスタマー育成に注力
新規顧客を効率的に取り込むことも大事だが、既存顧客にリピート購入してもらうことも重要。それなのに、既に手元にある既存顧客リストに対して、自分たちは十分なアプローチができていないのではないだろうか――。カスタマーリングスを導入する以前、そのような問題意識を持っていたとミズノが運営するECサイト「MIZUNO SHOP」を取り仕切る石井氏は語る。
石井氏が所属するリテイル営業部ネット販売課は、野球やゴルフ、陸上競技など、総合スポーツ用品メーカーとして知られるミズノの中で、消費者向けにミズノ製品を直接販売する数少ない部門だ。どうやってMIZUNO SHOPの売上を増やしていくか。そんな課題と向き合った石井氏は、「ミズノ製品に興味を持って購入してくれた既存顧客の中から『ミズノが好き』だという人を増やし、定価であっても商品を購入してくれるロイヤルカスタマーへと育てていくことが最善策だ」と考えるようになった。
次長 石井氏
まだまだ可能性がある。お客様と1:1で接点を持てるメールマーケティングでおもてなしを
既存顧客の中からロイヤルカスタマーを増やしていくため、石井氏と共にMIZUNO SHOPの運営に当たる伊藤氏が目を付けたのは、メールマーケティングをテコ入れすることだった。
「CRM関連のセミナーに参加するたびに『メールマーケティングはもう古い』という話を聞きました。けれど一消費者でもある自分の目線で考えてみると、確かに以前よりもつまらないメールマガジンは読まなくなりましたが、今でも面白そうなメールマガジンには目を通します。
それに、商品購入時に送られてくる注文確認メールはチェックしますし、発送手配が完了したら届く通知メールを見て到着日を確認しています。
そのようにメールは、古いものではあっても、不要なものではありません。さらに、お客様と1:1で直接接点を持てるという利点もあります。そんなメールをもっと上手に活用すれば、お客様をしっかりおもてなしできるのではないか。
そんな思いから、手を尽くしてメールマーケティングに取り組んでみたいと考えるようになりました」(伊藤氏)
「メールの効果に懐疑的』『メールではメッセージは伝わらないと考える人もいますが、現在も未来も、メールが大事なツールであることは変わりありません。なぜかと言うと、メールを受信してくれるのは、当社の顧客・ファンばかり。その層に向けてアプローチしていくことは、いつの時代も大事なことなんですから」(石井氏)
ネット販売課 アシスタントマネージャー 伊藤氏
料金の前払い忘れやカート放棄(カゴ落ち)を減らしたい。既存システムでは実現困難で、新システム導入を検討
そしてメールの活用策として、まず石井氏と伊藤氏が思い付いたのは、「商品を購入する意思があるのに、買っていない人」へ、リマインドメールを送ることだ。MIZUNO SHOPでは、クレジットカードやコンビニ、ペイジー、代引きでの支払いに対応しているが、コンビニとペイジーを選んだユーザーには、料金が前払いされたことをミズノが確認した後に商品を発送している。しかし、「商品が到着後に料金を支払えばいい」と勘違いするユーザーが多く、「商品が届くのはいつか」と問い合わせが入ることもしばしばあった。
また、購入ボタンを押してショッピングカートに商品を入れたのに、決済にまで至らなかったユーザーも多かったという。こうしたユーザーに対してリマインドメールを自動配信すれば、すぐに売上を増やすことができるはずだ。そう思い付いた石井氏と伊藤氏だったが、そんな機能を当時のシステムで実現するには、購入データや会員データをExcelに落とし込み、手作業で該当者をリストアップしていく作業が必要になる。とてもではないが、人手で対応できる業務量ではない。人手に頼らず自動化するため、新たなメール配信システムの導入を検討することになった。
充実した機能と充実したサポート、ECパッケージとの連係が導入の決め手に
メール配信やCRM関連のシステムを一通り調べた伊藤氏は、プラスアルファ・コンサルティングが提供するマーケティング・オートメーションシステム「カスタマーリングス」を導入することに決めた。検討の段階では、複数のツールを比較検討していくうちに、カスタマーリングスともう1社が候補に残った。当初重要としていたのは、 SHOPが利用しているECサイト構築パッケージとの相性であったが、既に同パッケージとシステム連係済みで、導入・運用に向け柔軟な対応ができることに加え、以下のポイントがカスタマーリングスを選んだ決め手になった。
まず、営業担当者の説明が分かりやすく、自分たちの思い描いた施策をすべて実現できると確信が持てた。また、ミズノは大阪が本社。「Web関連のツールを提供してくれる会社は東京にしか拠点がないことが多く、問い合わせをしてもメールでしか回答してくれないことがほとんど。サポートで大変な思いをしたことが多かったんです」(伊藤氏)。その点、プラスアルファ・コンサルティングは大阪に支社がある。担当制による活用支援の体制により、十分なサポートを受けられることもポイントとなった。