こんなときにオススメです!
・RFM分析をしてみたが、顧客の全体像が見えてこないとき
・軸の選択や調整によるメリット・デメリットが分からないとき
・RFM分析の型にはまらない独自のランクを設定したいとき
<概要>
顧客のランク分析をする手法としてよく使われるRFM分析を深化させるために、ぜひ検討いただきたい3つの視点を紹介いたします。
【視点1】高額商品の購入者を優良と判定するM軸の活用方法
【視点2】F軸、M軸に期間を指定するべきか
【視点3】オリジナルな指標を作るための【プラスもう1軸】
RFM分析をしたのに、想定していた顧客が優良と判定されない…
RFM分析を用いて顧客の在籍人数や購入金額などを分析してみたものの、結果として得られた優良顧客像に納得できないことがあります。
実際、R軸とF軸、F軸とM軸を単純に掛け合わせただけでは、優良顧客と判定された理由や背景が分かりにくい、と我々もよく感じています。
せっかくなら、顧客を理解し実感できる軸でランクを設定したい…。そんな時に、ぜひ検討いただきたい3つの視点を紹介します。
【視点1】高額商品の購入者を優良と判定するM軸の活用方法
多数の商品を取り扱っており、かつ商品の価格帯に幅がある場合、M軸の活用が効果的です。
通常のR×F軸の分析を用いた場合、定期的な購入を継続したコツコツ型顧客が優良と判定されますが、購入する時は一気に購入するまとめ買い顧客を優良と判定することが難しいです。
一方で、様々な価格帯の商品を取り扱っている場合は、コツコツ型顧客もまとめ買い顧客も優良顧客と判定したいことが多いと思います。
そんなときは、F軸とM軸を組み合わせたランクを設定をご検討ください。
図のように、優良顧客の定義を【一定回数 もしくは 一定金額以上 の購入者】と設定し、各ブロックごとにランクを付与します。
さらに、このランクを1つの軸として扱うことで、R軸と掛け合わせて2軸の分析を行うことが可能です。
注意するべき点として、優良顧客に対する分析の深掘りや施策を実施するにあたり、その顧客がどちらの型に属するかを意識する必要があります。
コツコツ型顧客に高額商品を訴求しても反応は得られにくいでしょう。また、まとめ買い顧客に短いスパンでの購入を訴求するのも得策ではないです。
それぞれの型を活かした施策を検討していきましょう。
【視点2】F軸、M軸に期間を指定するべきか
購入の継続性をより重視してランク設定を行いたい場合は、F軸やM軸に期間の設定を組み込むことが効果的です。
期間を指定しないRFM分析の場合、必然的に在籍期間が長いほどランクが高くなる傾向にあります。
例えば、【3年で5回の購入したお客様】より【半年で5回購入したお客様】のほうが関心の高いお客様と感じられますが、F軸に乗せてしまえば同じランクとして評価されてしまいます。
当然、在籍期間が長いことは1つの重要な指標ですが、同時に継続的な購入を指標に取り入れることもご検討ください。
取り扱っている商材の購入間隔などを想定し、
・1年で5回以上の購入
・2年で2万円以上の購入
などのように設定することで、購買の継続性を評価できます。
一方で、直近の購入状況が全体像とは異なることに注意する必要があります。
例えば、【1年で5回以上の購入】の顧客について、下記のように様々な顧客像を想定することができます。
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・流入してから3年以上継続的に購入して、ランクをキープし続けている顧客
・流入した後一度離れてしまったが、何かをきっかけに興味を持ち直してもらい、直近1年で5回購入してくれた顧客
・半年ほど前に流入して、既に5回以上購入している顧客
etc.
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一定の期間における顧客の行動をランクの指標にしているため、全体像を把握することは苦手になります。
全体を見るか、一部を見るか。状況に合わせて適切な期間の設定をご検討ください。
【視点3】オリジナルな指標を作るための【プラスもう1軸】
RFM分析によって設定した【優良顧客】をさらに深堀りしたい場合は、オリジナルな1軸を追加することが効果的です。
掛け合わせる軸は様々存在しますので、理想とする優良顧客像や、ランク設定の目的を踏まえて軸を検討してください。
また、検討する際にはぜひ顧客の理解が深まる軸を選ぶことを心がけましょう。
例えば、主力商品や購入を促進したい商品が存在する場合、商品の購入状況を掛け合わせることができます。
また、メールや電話、LINEなど、顧客との接点を重視したいときは、最終接点日や顧客の反応率などが効果的な指標になります。
その他、活用しやすい軸については、下記も参考にしてください。
どうしても優良顧客を抽出する軸が設定できないときは…
カスタマーリングスでは、思い描いた優良顧客像を抽出するための様々な軸を設定する機能をご提供しております。
また、ご状況に合わせたランクの検討についても、ご相談を承っております。
是非この機会に独自のランクをご検討いただき、より深い顧客実感に繋げてください。
ライター:清水