分析
初級

数値を見る前に知っておきたい『KPI』の考え方

この記事はこんな方にオススメ!

  • これからKPIを扱うことになった方
  • 普段からダッシュボードを使って数値の確認を行っている方
  • これからKPIを立てなければいけない方

<概要>

  • KPIとは一体なにか
  • 合わせて知っておきたいCSFとKGI
  • KPIを作成する3ステップ
  • MA・CRMでよく見られるKPI
  • ダッシュボードを活用してKPIを追いかける

KPIとは一体なにか

KPI(Key Performance Indicator)とは
最終的な目標達成をするための最重要目標数値です。

あるべき姿(目標)から逆算して、
ボトルネックになっているポイントを、改善するために立てる目標数値になります。



ここでのポイントは最終目標を達成するためのKeyになっていること。
つまり、数値目標の中で最も重要であり、
達成することで最終目標も達成する構造になっている必要があります。

合わせて知っておきたいCSFとKGI

KGI(Key Goal Indicator)とは、最終的な目標数値です。
売上額や利益額を示すことが主になります。

CSF(Critical Success Factor)とは、最終目標の達成のための最も重要な要素です。
新規の獲得やF2転換(2回目の購入)等が挙げられます。

つまり、KGI(最終目標)を達成するために、
逆算して出した最重要要素を数値に変換したものが、KPIになります



KPIを作成する3ステップ

KPIの作成から、運用の開始まで下記のステップを踏んで行います。

Step1.KGIからCSFに落とし込む
Step2.CSFを数値に変換し目標を決める
Step3.合意形成から運用を開始する

Step1.KGIからCSFに落とし込む
最終目標から最終目標を構成する要素を洗い出します。
洗い出した要素から定数と変数に分け、
変数になる要素をCSFに設定します。
 



Step2.CSFを数値に変換し、最終目標と現状のGAPから目標を決める
設定したCSFを数値の要素に変換します。
変換したあと、最終目標と現状のGAPを把握し、
達成するための目標数値(KPI)を決めます。




Step3.合意形成から運用を開始する
最後に下記のポイントを網羅できていることを確認し、
立てた目標に対して組織内で合意を取り、運用を開始します。



MA・CRMでよく見られるKPI

①継続率(F2転換率)
 既存顧客数を追いかける指標中で、
 購入者がどれだけ次回の購入としてリピートしてくれているかを継続率(転換率)で確認します。
 初回購入から2回目の購入にリピート購入することが、売上インパクトに繋がりやすいため
 F2転換率をKPIとするケースがよく見られます。

 【KPIを決める上でよく使う定義】
 ・どのチャネルの購入者
 ・どの商品がリピートされるか
 ・何日までの転換をF2転換とするか

 【KPI運用時に使用するダッシュボードイメージ】

   

②施策の反応結果
 施策やキャンペーンをを行った結果、どれくらい売上や顧客のエンゲージメントに繋げられるかを
 追いかけるため、CV数をKPIとするケースやCVにつながる開封率・クリック率をKPIにいたします。

 【KPIを決める上でよく使う定義】
 ・どの施策・メールを対象とするか
 ・計測期間はいつからいつまでか
 ・スポット施策か、定期施策か

 【KPI運用時に使用するダッシュボードイメージ】




③LTV(ライフタイムバリュー)
 ユーザから最終的にいくらの売上をもたらすかを、
 流入別、ブランド(商品)別、購入月別などのセグメントにKPIを立て、売上への寄与を確認します。

 【KPIを決める上でよく使う定義】
 ・LTVを集計する期間
 ・比較する軸は何にするか(流入別・購入月別・顧客ランク別)
 ・どのブランド・商品を対象にするか

 【KPI運用時に使用するダッシュボードイメージ】



ダッシュボードを活用してKPIを追いかける

以上がKPIとはどんな数値なのか、KPIを立てるまでの手順について説明いたしました。
KPIは立てるだけでなく、追いかける必要があるため、いつでも確認できる状態が必須です。

そのために、ダッシュボードを活用して、いつでも社内へ共有できる状態、
変化を捉えられる状態を作っておきましょう。

ライター:奥村